本記事は、2021年10月7日に行われた、「DX競争優位推進ラボ~コロナ禍における販促DX戦略~」におけるインパクトホールディングス株式会社 代表取締役社長 福井康夫氏の講演部分とパネルディスカッション部分をインタビュー形式に再構成したものです。
話し手
インパクトホールディングス株式会社 代表取締役社長
福井 康夫
<略歴>
早稲田大学卒業後、三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入社し、法人融資等に従事した後、セブンイレブン・ジャパンに転職、1年間の店長経験後、スーパーバイザーとして店舗の指導・教育を行う。その後情報システム本部システム企画部に異動し、店舗システム活用推進プロジェクトを担当。転籍したセブンドリーム・ドットコムでは、インターネット通信販売事業立ち上げに尽力した。
2004年、インパクトホールディングスの前身となるメディアフラッグを設立、代表取締役就任。業績を順調に伸ばし、2012年東証マザーズに上場。2019年に現社名に変更。2020年12月期売上高約110億円、営業利益約10億円、従業員数約400人(いずれも連結ベース)。
聞き手
早稲田大学グローバル科学知融合研究所 招聘研究員
早稲田大学グローバルエデュケーションセンター非常勤講師 (人工知能とビジネスモデル創出)
株式会社プライムスタイル 代表取締役
奥田 聡
<略歴>
早稲田大学卒業、朝日アーサーアンダーセン(現PwCコンサルティング)で主に通信・放送の分野の業務プロセス改善を中心とした経営改革業務に携わる。
その後株式会社サンブリッジソリューションズ(現:株式会社サンブリッジ)にてマーケティングストラテジストとして従事。技術シーズの事業化をテーマに大手メーカー・大手ソフトウェアハウスに対するコンサルティング業務に携わる。
2005年株式会社プライムスタイルを創業、代表取締役に就任。広告管理システムの開発・販売から創業し、現在は新規事業コンサルティング、システム構築、オフショア開発、マーケティング支援等新規事業の成功に向けた多面的なサービスを提供する。
その他、ジャパンビジネスモデル・コンペティション実行委員、Founder Institute(米国起業支援組織)の東京ディレクター、複数の企業の社外取締役等を歴任。
北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科博士前期課程修了。
インパクトホールディングスの事業内容と強み
~コロナの影響をグループ一体となって乗り越える~
(奥田)ー事業構成と、コロナの影響について教えていただけますか?
(福井)大きく3つの事業セグメントがあり、1つ目はHR事業。販促の販売員の派遣や、ラウンダーと呼ばれるルートセールスの代行、コールセンター、販促企画等を行っています。2つ目が、MR事業といって、祖業の覆面調査や、マーケティングリサーチ等ですね。この2つのセグメントは、コロナによってものすごく落ち込んでいます。それに対して、3つ目のデジタルサイネージ事業は、コロナ禍で大きく伸びています。
ドラッグストア等に行くと、商品の棚に設置された小さいテレビでCMが流れていますが、あれがデジタルサイネージです。弊社のものは「impactTV」という商品名ですが、メーカーがデジタルサイネージを購入して、自社商品の販促のために店頭に設置する、という形です。
弊社としても「販促のDX化支援」という形で、お客様に積極的に提案しています。
(奥田)ー祖業は店舗の覆面調査のお仕事だったんですね。どういった経緯で販促支援にシフトしていったのでしょうか?
(福井)覆面調査という仕事は、お客様のふりをしていろいろな店舗に行って、接客やコンプライアンスのチェックをして、顧客である本部に報告し改善提案する、というものでして、非常に特徴あるサービスではあるのですが、市場が小さい、ニッチなんですね。ですので、「上場したら、大きな市場がある販促の領域で会社を拡大していこう」、という明確な方針が最初からありました。
それで、2012年に上場してから販促の領域でM&Aをしたり、新会社を設立したりで、今は子会社10社とグループを形成しています。デジタルサイネージ事業も、M&Aした会社がM&A以前から長く行っていた事業なのです。
コロナの状況下では、グループが一体となって顧客貢献をして、全体としてしっかり収益が出せる体制を作っていこう、として取り組んでいます。グループ間の人事異動は非常に積極的に行っています。
(奥田)ーインパクトホールディングスの強みを一言でいうと、何になるでしょう?
(福井)私自身、セブン-イレブンで流通小売の現場を経験して知っていますが、私以外にも流通業の出身者が非常に多いです。社長含めて、現場を知っているメンバーが、販促やマーケティングの支援をやっている。これが、一番大きな強みになっています。
2020年では、取引社数は1,500社、年間取扱い案件数114万件、累積店舗データベース726万件という実績でした。この実績からもたらされる経験や情報も、また弊社の強みと言えるでしょう。
726万店舗のデータベースを活用した「販促の効率化」
~コロナ禍でようやく日の目を見た”宝の山”~
(奥田)ー日本の流通小売業を取り巻く環境を、コロナ前、コロナ後含めてどのように捉えていますか?
(福井)弊社の顧客で商品を作っているメーカーから見て、となりますが、3つの大きな問題意識があると思います。
1つ目は、今の日本は、そもそもお店が多過ぎる、オーバーストア状態ということ。メーカーから見ると、自社の商品が展開してるすべての店舗で販促をしようとしたらとても販促の予算が足りない、ということになります。
2つ目は、やはりこのコロナによって食品や消費財さえもネットで買う人が増えているということ。それに伴い、小売店の店頭は「ショールーム化」が進んでいる。
3つ目は、やはりコロナによって、個店ごとの客層や客数が大きく変化したということ。典型的な例だと、インバウンドのお客様が全然いなくなってる、逆に郊外のドラッグストアは大きく客数を伸ばしている、とかですね。家電量販店で生活雑貨を置いたら売上が大きく伸びた、というケースもあります。
これはメーカーの販促担当者からすると、「売り場が見えなくなっている」ということなのです。2019年の実績数字に基づいて2020年、2021年も同じ販促をして効果的なのか、いや絶対にそんなことはあり得ない。ですから、弊社が積み上げている店舗データベースを活用した販促のご提案させていただきます、ということを行っています。
(奥田)ー「店舗データベース」とは、どういったものなのですか?
(福井)例えばあるドラッグストアのある店舗に対して、弊社がいろいろなメーカーの依頼で販売員を派遣したり、覆面調査をしたり、いろいろなお仕事を受ける機会があります。ここで得た情報、そしてデジタルサイネージの販促効果データや商品棚前での消費者行動データ、POSデータ等、あらゆる定量・定性データを、同じレポートのフォーマットで積み重ねて来ています。これが弊社独自のデータベースに格納され、700万店舗分を超えている。
これに加えて、オープンデータである、店舗周辺の人口統計や人口動態のデータも同じ店舗データベースに格納しました。更に、定期的にインターネットをクローリングして企業のWEBサイト等からチェーン店舗の最新の状況、出店・閉店情報を取得して、それも同じデータベースに格納しています。
(奥田)ーそのデータを、実際にどのように活用しているのでしょう?
(福井)顧客であるメーカーに対して、例えばこういう商品を展開する時にどこの店舗で販促を強化すれば効果的ですよ、とか、商品のターゲットとする客層が多い店舗はここですよ、という提案をしながら、(販促を強化すべき)店舗リストを無償で提供する代わりに、弊社のデジタルサイネージを導入してください、ラウンダーのサービスを導入してください、販売員の派遣をさせてください、というような営業活動に繋げる、ということを行っています。
メーカーの販促担当者からすると、どうせ販促の相談をしたり、デジタルサイネージを買ったりするのだったらインパクトホールディングスから買ったほうが効率的だよね、ということで、それが弊社の売上に繋がっているということだと思います。
(奥田)ーなるほど。データそのものを売るのではなく、既存商材を売るための付加価値としてデータを使っているということですか。ビッグデータに基づく分析作業は、どのように行っているのでしょう?
(福井)データ分析の切り口は無数にありますが、人間が分析するとなるとシミュレーションの数には限界があります。実は店舗データベースを AI で分析するという機能は、今年に入ってつけたものです。それまでもAIのソフトをずっと探していて、ベンチャー企業の製品を含めてたくさん試したのですが、相性の良いソフトが無かった。昨年の末に、K社のソフトウェアに出会って、「遂にみつけた!」ということで導入しました。
このソフトを使って、無数の分析の切り口を自動作成し、機械学習で効率よく施策を優先順位付けできます。施策を行った場合の効果をその場でシミュレーションすることもできるので、販促効果の高い施策に注力することが可能です。
(奥田)ーそもそも店舗に関する情報ををデータベース化しようとしたきっかけは何だったのでしょう?
(福井)私がコンビニの店長をやっていたのは18年ほど前になりますが、この時から、「現場の仕事は宝の山なのにそれが放置されている」という強い問題意識がありました。
例えばですが、今ですとコンビニでは当たり前のように防犯カメラで不審者情報を取っていますよね。でもそれは現場に立っていれば普通に収集できる情報であって、それがデータとして蓄積されていないから使えていないだけなんだ、と考えていました。
弊社は覆面調査というビジネスで起業しましたが、データは蓄積すれば価値になるはずだ、と思って「マーケットウォッチャー」という店舗の情報をデータベース化する仕組みというのを最初から構築していました。それが、やっとここ2~3年で価値として認められてきた、ということです。
実は昔、ある出版社が「スーパーマーケット名鑑」という百科事典みたいに分厚い本を出していました。これ、30万円程度したんですが、流通業に関係する人たちは皆買っていたんですね。しかしこの中身は、単なる店舗リストで、しかも情報が更新されてなかったりする。(こんなものが売れるの)だから、自分たちが蓄積していくデータは必ず価値になる、と信じていました。正直、年配の社員の方の中には、面倒くさいとか、パソコンが使えないとか、抵抗を示す人もいたのですが、それには「これはいつか価値になるから」と言いいながら、紙に書いたものをFAXで送ってもらって別の社員がパソコンに入れる、みたいなこともやっていました。
(奥田)ー「データの活用」というと、一般の企業の中には「最初に何から始めたらよいのだろう」と悩むところも多いのではないかと思いますが、そこについては何か提言はありますか?
(福井)弊社の顧客は、ほとんどが消費財メーカー、食品メーカーで、その販促予算の中から、弊社はお仕事をいただいています。
そして、メーカーの販促担当者が何に困っているかというと、コロナになって売り場が見えない、分からない、ということなんです。この「顧客の声」に対して、弊社は社長も部長も、もちろん社員も、しっかり聞く、ということは徹底できていると思います。「データの活用について何から始めたらよいか?」という問いには、「顧客の声を聴くことから始める」という答えになるのではないでしょうか?
もちろん、すべてのメーカーが同じ悩みを持っている訳ではないですし、「感度」の鈍いメーカーもいらっしゃいます。ですから、弊社としての「仮説」に基づいてメーカーの販促担当者と議論したり、時には説得しようとしたりする場面もあります。そういったメーカーの販促担当者とのやり取りも踏まえて、仮説の裏付けを取ったり、仮説を修正したりしていくことになります。
コロナ禍での販促DX
~デジタルサイネージは販促の可能性を広げるツール~
(奥田)ーコロナ禍でデジタルサイネージの売上が伸びているということでしたが、「店舗データベースの活用」というフック以外にも、理由があるのでしょうか?
(福井)今、メーカーに対して「SDGs販促」や「販促のDX」の提案を積極的に行っています。
店頭のポスターやPOPは、全部使い捨てで、定期的に廃棄されています。また、メニュー表はコロナ禍で来店客が「他の人が触ったものを触りたくない」という声が増えてきた。その代わりに「デジタルサイネージを活用しましょう」ということを推進しています。
弊社のデジタルサイネージは5インチから55インチまでありますが、特に小型の、店頭の棚に設置する販促用のモニターでは出荷ベース5割、稼働ベース7割のシェアを持っています。稼働台数としては、2020年12月時点で26,000台程度だったものが、2021年6月には32,000台にまで増えています。
(奥田)ーデジタルサイネージに関して、世界的な半導体不足の影響はありましたか?
(福井)弊社はデジタルサイネージに関しては、開発部隊は社内にいて、中国の深圳で製造して、輸入して販売しているという、「ファブレスメーカー」となります。コロナ禍でデジタルサイネージの需要は伸びるだろう、と予測し、事前にかなり大きな発注をかけました。ですので、今は十分な在庫を抱えながら営業できています。
(奥田)ーリスクを取った経営判断だったのでしょうが、それ以上のリターンがあったのですね。それでは「SDGs販促」について教えていただけますか?
(福井)店頭の販促は、一般の方には分かりにくいんでしょうが、非常に効率が悪いのです。例えば来店客のターゲットがずれた店で販促ツールを巻いても全く効果が出ないとか、そもそもツールが店頭で使われずにほとんど廃棄されてしまっているとか。これまでの販促ツールは基本的に紙なので、使い捨て前提に作られているのですが、兎に角、無駄が多いわけです。
このような「非効率」と「無駄」を削減しましょう、として「SDGs販促」と銘打ってお客様に紹介しています。
現在弊社の全国各地の営業所で「SDGs販促 内覧会」というのものを行っていて、デジタルサイネージ含めていろいろな新しい販促の事例を紹介していますが、非常に好評をいただいています。
(奥田)ーデジタルサイネージによる販促について詳しく教えてください。流すコンテンツについてのノウハウはありますか?
(福井)はい。動画をオンラインで流すとか、朝昼晩流す動画を変えたりとか、視聴率のいい動画に集中したりとか、きめ細かい工夫はしています。
オンラインでの動画配信は、デジタルサイネージ売り切りではなく継続的なサービス料課金が可能になるので、弊社としても積極的に伸ばしていきたいと考えています。
他にも、売り場と連動した料理レシピを流すサイネージですとか、テーブルオーダーにも使えるメニュータブレット、レジの上に設置するディスプレイですとか、様々なお客様のニーズに対応しています。
(奥田)ー確かに最近のデジタルサイネージは、単に「宣伝告知」というより、「生活提案」のようなコンテンツが増えている気がします。
(福井)実は、食品メーカーにとってマネキン、つまり「試食販売」というのは非常に有効な販促活動なんです。来店するお客様は実際食べてみると「買おうかな」ということになる。しかし、コロナ禍でこれができなくなってしまいました。
そこで、料理をしている動画を撮って流す、とか、オンラインで接客して推奨販売をする、というようなことも行われています。
理念経営による自走型組織の開発
~最大・最悪の危機をも乗り越えられたのは理念の共有があったから~
(奥田)ー全社一丸となってのデータの蓄積や、コロナ禍での迅速な戦略の実行、非常に組織としてまとまっている印象を持ちました。
(福井)まだ社員が30-40人の頃、14-5年前でしょうか、京セラ創業者の稲森和夫氏の盛和塾で勉強する機会がありました。そこで会社の存在意義、理念というものが非常に大事だと学んで、以来それを強く意識して取り組んできました。
「社会性のある事業の創造」、これが弊社の経営理念です。「社会性のある事業」とは、「従業員の幸せを追求すること」であり、「世の中に役立つ仕事をすること」で、ここから「インパクトホールディングスウェイ」として、具体的な行動指針を定めています。
(奥田)ーいくら素晴らしい理念でも、組織の隅々まで浸透させるのは現実には難しいと思いますが。
(福井)その通りですね。理念を浸透させる仕組みのところが非常に重要だと思います。弊社の取り組みとしては、日報のシステムに、単に行った業務の内容だけでなく、その日の自分の仕事の「想い」を書いてもらっています。私自身、この日報のシステムに毎日入力し、自分のメッセージを皆に発信しています。毎週の全体会議では「どういう意識で皆に働いてほしいか」というような話を毎回しますし、毎日行っている朝礼でもしばしば触れています。また理念冊子として「ハート・オブ・インパクトホールディングス」を作り、配布したり。兎に角「繰り返し言う」ことが大事です。
幹部メンバーは現在20人位いますが、2週間に一回1on1ミーティングを行って、「お客様のため、仲間のため、一所懸命働こう」というようなマインドセットの話をしています。
実は、弊社は2年前、弊社はインド事業で大きな問題が持ち上がり、決算が出せなくなって上場廃止になるかならないか、という状況に陥りました。私も、経営者としても起業家としても終わりかもしれない、というくらいに追い詰められていました。
結果的に、弊社はその後2年で回復したわけですが、回復できた最大の理由は、幹部が誰一人辞めずに、本当に一生懸命に新しいことに、そしてコロナに立ち向かうためにチャレンジしてくれたからだと思います。
これまでご説明した店舗データベースも販促DXも、私一人がやったことではなくて、幹部が皆知恵を絞って考えてくれた。
これは、理念経営をしっかりやってきたからだったのだろうと、振り返って思います。
弊社の強みは店舗データベースだとか、販促DXだとかいう話をしてきましたが、本当の強みは幹部やメンバーの「意識」だと思っています。
流通小売業の未来とは
~テクノロジーや省力化の先に何があるのか~
(奥田)ー今後、流通小売業界のDX化やテクノロジーの導入について、特にどんな領域で進んでいくと思いますか?また、それも含めた流通小売業界の未来について、どんなイメージをお持ちでしょうか?
(福井)無人コンビニ、キャッシュレス含めた決済手段の多様化、というところが現在ホットな領域だとは思いますが、これに限らずありとあらゆる領域でテクノロジーが進んでいくと思います。ただ、実際にどのテクノロジーが売り場に導入されるのか、という議論はコストの話を避けて通れません。
日本の流通小売業は、他国に比べて電気代、土地代、家賃といったインフラコストが高いですから、このテクノロジーを導入することによって、高いインフラコストを回収できるのかがポイントになります。
一方で、新しいテクノロジーはコストも日進月歩で下がっていきます。ですから、「一番新しいものを一番安く買ってくる」という発想で、テクノロジーを選定していかないといけない。流通小売業者が、先端テクノロジーを自前ですべて揃えるというのはナンセンスだと思います。
それではテクノロジーが進んだ未来の「売り場」でも変わらない「価値」は何なのだろう、ということも考えます。
アリババが上海で展開している「フーマーフレッシュ」という生鮮スーパーマーケットがあるんですが、無人でレジもなく、全部自動化されている。
にもかかわらずフーマーでは、弊社が日本で提供しているような、マネキンスタッフによる「推奨販売」のような、「美味しい魚が入りました、いかがですか?」とか「エビが安いよ!」とかをものすごくやっているのです。
いくら無人化が進んでも、省力化を進めても、デジタルサイネージをガンガン流しても、人を介した接客とか商品をお勧めするスタッフといった、本来流通小売業が持っている大事な部分は残していくということになるのではないか、と見ています。
もう一つは、「賑やかし」ですね。やはり消費は、お祭り気分、晴れた気分でやりたい、というところはあると思います。お店の高揚感の中でもう一つ買ってしまうとか。まさにドン・キホーテのような売り場ですね。人によって好き嫌いはあるかもしれませんが、実際に売れています。ドン・キホーテも、これからどんどん省力化・無人化は進んでいくと思いますが、あの賑やかな売り場は残るのではないでしょうか。
(奥田)早くからデータの価値を見出し、信念をもってデータの蓄積を続けてきた福井社長始め経営陣の慧眼は、素晴らしいと思います。
それだけでなく、データを活用した提案によって新しい仕事(顧客)を獲得し、この新しい仕事から得られたデータが、データベースの価値を更に高める、という美しい循環ができていることは特筆に値します。
不確実な時代、変化の速い時代だからこそ、最新かつ豊富なデータを積み重ねる「仕組み」を持ったインパクトホールディングスの経営は盤石といえるかもしれません。