“手段”である業務と“目的である仕事”が繋がった

インターン生 涌田椋也(わくだりょうや)さん

  • 北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 知識マネジメント領域 敷田研究室所属 修士2年(本稿執筆時)
  • 2021年7月~11月 株式会社プライムスタイル インターンシップに参加
  • 修士論文テーマは「デジタル・ガバメント実現に向けた自治体の情報系人材育成の取り組みに関する研究―熊本県八代市の取り組みを事例として―」

当社でのインターンシップを終了した、涌田さんに、活動の振り返りや将来の目標などについて、インタビューをさせていただきました。

学生生活と研究活動

情報工学系の高等専門学校(高専)で5年、専攻科で2年学んだあと、北陸先端科学技術大学院大学に入学しました。高専時代から「ITで地域の課題を解決する」ことに興味を持っていて、高齢者向けスマホ教室や、小中学生向けのプログラミング講座などの課外活動を行っていました。

大学院では、「ITによる地域活性化」をテーマに研究に取り組んでいます。研究事例として、自身の出身地である熊本県八代市の自治体を取り上げましたが、ここは誘致した民間企業の力を借りて、「まず市役所職員自身がITを学ぶ」というユニークな施策を行っています。その結果、実際に簡単なコードなら書ける職員が増えてきて、ひいてはユーザフレンドリーな行政システムの重要性に対する理解が大きく深まった、と言われています。

就職活動が一段落し、何か新しいことにチャレンジしたいと考えていた頃、プライムスタイル社がシステム開発エンジニアのインターンを募集していることを知りました。将来のために、システム開発の経験も積めたら良いな、というつもりで応募したのですが、奥田さん(プライムスタイル代表取締役)との面接で、「(論文を書く力があるなら)調査や企画の仕事をしてみないか」と言われ、それも面白そうだと思ってお世話になることにしました。

インターンシップの開始と不安

具体的な業務としては、大きく3つありました。1つは「生産性向上委員会」というプロジェクトの中での、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)事例の調査、2つ目が、企業が事業活動の中でAIの活用を深化させていくための要素技術の整理とロードマップ(“AI Factory化モデル)の策定。3つ目がプライムスタイルのWEBサイトリニューアルプロジェクトの中でのコンテンツライティングです。

「インターン」というので、最初は定型的、細分化された業務になるのかな、と想像していましたが、実際はかなり自由度が高く、自分で考えて進めなければいけない仕事でした。背景となる業界知識や業務知識も乏しく、「何をどこまでやればいいか」もはっきり分からず、不安でした。

ブレイクスルーと周りのサポート

自分の中で「ブレイクスルー」があったとしたら、「“手段”である業務と“目的である仕事”が繋がった時」と言えるかもしれません。他社のDX事例をニュースソースなどから集めることをやっていましたが、それは「参入するべき業界を特定し、そこへのアプローチ方法を見つけるための手段」なんだ、という風に頭の中でストンと繋がったことがありました。そこで自分なりに「この業界を優先的に攻めるべき」という仮説を立てて、それに沿って情報を整理して発表してみました。そうしたら、奥田さんにすごく誉めてもらいまして(笑)、これでいいんだ、と。

染谷さんという中堅の社員の方がメンター的に付いて下さり、業務の進め方やスケジュールについては非常にこまめにアドバイスをもらうことができました。奥田さんからも頻繁にフィードバックをもらい、完全オンラインの中でも十分なコミュニケーションをとりながら進められたのは本当にありがたかったです。

将来の目標と社会人第一歩

大学院修了後は、東京都庁のデジタルサービス局への就職が決まっています。東京都庁は、大きな組織なので不安もありますが、「自治体のリアル」や「組織横断的な働き方」を学ぶには絶好の場所、という期待もあります。

将来的には、東京都以外の地域で働くこともあるかもしれませんが、自分としての目標である「ITを活用した地域貢献をやりたい」というのは変わりません。そしてそれによって地域と日本に貢献していきたい。今の自分からすれば、大きすぎる目標ですが、一歩一歩進んでいきたいと思います。

奥田(株式会社プライムスタイル 代表取締役)から一言

事業企画・経営企画に近い業務を担当してもらいましたが、後半コツをつかまれてからアウトプットのクオリティが非常に上がりました。社内の現場にアクセスし情報を得てもらいながら自由に企画構成も考えてもらうというスタイルは当初は重荷だったかもしれませんが、ブレークスルーがあってからはしっかりバリューを出されていたと思います。ぜひここでの経験を生かして東京都庁のDXという大きな舞台で活躍されることを祈念しております。

染谷(株式会社プライムスタイル 開発チーム リーダー)から一言

約5か月と、短い間でしたが、本当にありがとうございました!!
インターンという立場にも関わらず、非常に強い責任感を持って、クオリティの高い仕事をしてくれました。今後のプライムスタイルの発展にとっても、大きなプラスのアウトプットを残してくれたと思います。私自身、涌田さんが最初に接する「会社」の「上司」として、少しでも何かを伝えられればと思って接したつもりです。この経験を通して、少しでも成長できたなと感じてもらえていれば幸いです。これからの活躍を期待しています。引き続き頑張ってください!!

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